絵画の練習では、描き方を教える事が多いのですが、その間どんな色を好んで使われているかを注意深く見るようにしています。
真っ黒に塗りつぶしているような場合は、誰でもすぐに大丈夫かな…と気づくと思いますが、普段お子さんがよく使われる色に、本当の心理状態が見える事があります。
私が気をつけている色は赤と黄色。
色の意味合いには、ポジティブな要素とネガティブな要素がありますが、お子さんの様子を拝見して、ネガティブな感情での言葉や行動が見え心配だと感じる場合は、すぐにお母様にお伝えするようにしています。
信号機の赤、黄色の意味は皆さんご存じかと思いますが
赤…停止
黄色…注意 安全に停まる事が難しい場合は進む。
この意味合いと同じように、お子さんの行動に現れる事があるのです。
赤の意味合いとして
ポジティブ…行動力がある 元気 勇気 積極的 活発
ネガティブ…危険 緊急 緊張 怒り 焦り 攻撃
例 ◦園庭で遊んでいる絵で、先生達の服が上下真っ赤…最近元気がないような様子が見受けられ
た。先生に注意される事が多いのか、緊張感を与える存在に写っている。
黄色の意味合いとして
ポジティブ…明るい 楽しい 活発 明朗 陽気
ネガティブ…危険 緊張 不安 注意 軽率
例 ◦普段好んで使っている色ではないが、マークとして使用する色が全て黄色に。
進級し年長クラスがスタート。本人の中でも意識しているのか、言葉にすることが多く新し
い環境に緊張している様子。
不安から甘えてくる様子が見えた。きちんとしなくてはいけないという思い。
新たなスタートに対して、気持ちに動揺の色が見える。
◦運動会の絵を描いていると、走っているグランドのコースの色が真っ赤に。先を走っている
小さいうさぎが自分、後ろから大きなライオンの友達が追い越そうと近づいてきているとの
こと。
小学校受験考査日が近くなり、緊張している様子。赤のグランド=小学校受験に対する不
安と怖さ、ライバルの友達が後から近づいてきている緊張感を感じていることがうかがえ
る。
危険信号に気づいて、不安にならないでくださいね。この時、しっかりサポートすることで、プラスの要素に好転することができるのです。物事の捉え方が変わると本当の自分の力を発揮することが出来ます。意識している事=変わる要素を持っているのです。
このような場合、一番効果があるのが、やはりお母様の言葉と笑顔とスキンシップ。
そして、お子さんがどのように感じているのかを聞いてあげることが大切です。理解してくれる人がいる、思いを共有してくれる人がいることに安心し、気持ちもクリアになり次へと進むことが出来ます。(これって、大人も一緒ですね。)
0~6歳までの育った環境が人格形成の基本となります。
感じとった事をどのように捉えるかによって、行動がそれぞれ違い、性格、資質に繋がっていきます。
ネガティブな感情をどのようにコントロールして前向きに進めるか、気づいた時に軌道修正出来るよう、一番の味方であるお母様のサポートが必要な合図に気づいてあげて下さいね。