ママには見せない子供の気持ち…①

夏休みの夏期講習真っ只中。

今年受験されるご家庭は、慌ただしい日々を送られていることと思います。

これから本番に向けて、よりお子さんの気力が大切になってくる時期に入ります。

少しでもお子さんの気持ちに寄り添い日頃の頑張りが花開くよう、私が見てきた子供達の様子を時々お伝えし、お子さんに対する接し方を改めて見直すきっかっけにしてもらえたらと思っています。

『どうせ僕なんか!』

好奇心旺盛で活発な A君。とてもしっかりしていて復習メインのサポートでしたが、成績も安定しており特に心配はないと思っていました。

下にまだ幼い弟がいてとても手がかかる状況ですが、お母様も仕事をされながらの受験対策でとても大変な状況でしたが頑張っていました。

小さくて可愛い弟さんを話題にした時「みんな、〇〇ちゃんばっかり可愛いんだ!」「どうせ僕なんか!」と体をバタバタさせて大号泣。

A君はママに怒られてばかりで、ママに嫌われていると思っていたのです。

今まで見せなかった様子にびっくりしましたが、A君の気持ちが落ち着くまでずっと抱っこをし話を聞いた後「ママね、A君なら出来るって思って期待してるから怒っちゃうんだね。A君お兄ちゃんなら大丈夫! もっともっと素敵なお兄さんになって欲しいって思っているの。 A君のこと、大好きで大切だから注意するのよ。知らない子には注意しないでしょ。 A君頑張ってるの先生良く分かってるよ。先生も A君のこと大好きだよ。」お母様の思いを代弁し、私もA君のことが大好きであることを伝えました。

A君がこのような状況になった原因として

⚪︎下の弟さんはまだ小さく手がかかる為、どうしても弟のお世話がメインになってしまい、お母様と接している時間は勉強の時が多く、怒られてしまうことが多くなった。

⚪︎お兄さんだからと、弟の前では甘えたいけれど甘えられない環境。親としては、自立して欲しい思いもあり、スキンシップを減らしてしまったようですが、A君にとってみると我慢をしとても寂しい思いをしていた。

⚪︎ 初めてのお受験でママの不安が尽きず、仕事で日々慌ただしいこともあり、焦りと不安がA君に向けられてしまった。

A君は、自分の心のモヤモヤを吐き出してスッキリしたのか、その後は笑顔で何もなかったかように、勉強に集中していました。

 A君が、私にすべて見せてくれて本当に良かったと思っています。ママに嫌われている。ママは弟の方が好きなんだと言う思いがずっと心に植え付けることになってしまったら、自信をなくし自分を否定してしまうことに繋がるからです。

ママの思いも分かるし、 A君の気持ちも良く分かる。それを繋げるのが私の役割だと思っています。

その後、お母様にお話をしました。

日々の忙しさにご自分も心に余裕がないことに気がつき、改めて A君に対する接し方を変えてくれました。日頃心配なこと不安に思われていることは 、私に話をして下さいともお伝えし、思いを共有し早めに気持ちを切り替えてもらえるよう務めました。

その後は精神的にも安定し、笑顔で本番当日を迎え無事に第一希望の小学校に合格しました。

日頃の何気ない言葉(ネガティブな言葉)が習慣になってしまい、またそれが当たり前になることが1番怖いと思っています。それがお子さんの行動、性格に反映されるからです。

ご両親が気づいた時からお子さんは変わります。その変化を何度も目の当たりにし、幸せそうな親子の笑顔を見ることが私のやりがいに繋がっています。

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